【解説】虐待保護へ司法審査導入
(解説 2022-06-10付)

 児童福祉法等の一部を改正する法律案が8日、参議院で可決・成立した。児童虐待の相談対応件数の増加など子育てに困難を抱える世帯が顕在化している状況を踏まえ、子育て世帯への包括的な支援体制の強化を図ることがねらい。6年4月1日から施行となる。

 法改正の概要をみると、市区町村においては妊産婦・子育て世帯・子どもの包括的な相談支援を担うこども家庭センターの設置が努力義務化され、訪問による家事支援、児童の居場所づくりの支援、親子関係の形成の支援を行う事業をそれぞれ新設する。これら家庭支援の事業の利用勧奨や措置を必要に応じて行う。

 虐待への対応では、児童相談所が一次保護を開始する際に保護者の同意がない場合、裁判所が必要性について判断する司法審査を新たに導入する。子ども家庭福祉の実務経験者向けの認定資格も導入し、国家資格も含む組織や資格の在り方を検討する。

 社会的養育経験者や障害児入所施設の児童等を対象とする自立支援の強化も図り、原則18歳、最長22歳までとしていた年齢制限を撤廃する。個々の状況に合わせた支援が可能となる一方で支援の充実が求められることから、支援拠点を設置する事業を創設する方針を明記した。

 今後、厚生労働省において当事者の意見を踏まえながら実施体制の充実に向けた検討を行っていく予定。

 さらに、子どもをわいせつ行為から守る環境を整備するため、当該行為を行った保育士の資格管理の厳格化を図る。教育・保育施設等で働く際に性犯罪歴等についての証明を求める日本版DBS(犯歴証明管理及び発行システム)の先駆けとして取組の強化を図るため、ベビーシッター等に対する事業停止命令などの情報公表や共有を可能とする措置を講じていく。

(解説 2022-06-10付)

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