帯広市給食センターが新メニュー　野菜煮込みなど３品　１１月に市内全小・中で提供

（市町村 2022-08-05付）

新メニューを試食する関係者

　【帯広発】帯広市学校給食センターが本年度進める食育推進事業で、学校給食の新メニューが決定した。「十勝野菜のオベリベリ煮込み」など３品を、地元生産者や市内宿泊施設の総料理長等が協力し開発。アイヌ語を品名に用いてアイヌ文化等の学びにつなげるなど、食育への工夫も凝らしている。１１月のふるさと給食で市内全小・中学校の児童生徒に提供される。

　米沢則寿市長が公約に掲げる「おいしい給食プロジェクト」の一環で、４月の市長選後の市議会で学校給食の新メニュー開発を予算化。地産地消によって学校給食の魅力向上につなげ、「十勝でなければできない」給食を目指している。

　栄養教諭を中心に昨年末から計画を進め、森のスパリゾート北海道ホテルの羽山正彦総料理長、食分野の事業を展開する（株）グロッシーの北村貴社長に協力を仰いだ。

　献立は、豊西牛やジャガイモ、ニンジン、ゴボウ、豆類などを洋風に煮込んだ「十勝野菜のオベリベリ煮込み」、市内の（株）満寿屋商店が作るコーンと小麦のパン「とうきびアマム」、従来から子どもたちに人気のダイコンとコーンのマリネ「ダイコーンラシタケ」の３種。

　いずれも品名にアイヌ語を織り交ぜ、アイヌ文化や北海道の食文化への学びにつなげる。

　７月２８日に実施した試食会には、生産者や給食センター運営委員ら２１人が参加。黙食の中で、十勝食材をふんだんに使用した給食を味わった。

　参加者からは「洋風の味付けで、ゴボウや長イモなどの野菜が苦手な子も食べやすいのでは」「給食への楽しみが学校に向かう原動力につながると思う」と、新メニューや給食の魅力化に対し称賛の声が上がった。

　新メニューは、１１月のふるさと給食で市内全小・中学校の児童生徒に提供される。

(市町村 2022-08-05付)