函館市教委 4年度全国学力調査結果 小学校国・理で全国並 端末毎日使用 小・中全国超(市町村 2022-08-23付)
【函館発】函館市教委は、4年度学力・学習状況調査の結果を公表した。小学校は国語、理科で正答率が全道平均を上回り、全国平均とほぼ同水準。質問紙調査では、タブレットなどのICT端末をどの程度使用したかという問いに「ほぼ毎日」と回答した割合が小・中学校いずれも全国平均を上回り、市教委の担当者は「各校が積極的にICTを活用した授業を行っていることがうかがえる」と話している。
本年度の調査は市内の小学校38校の6年生、中学校19校の3年生、義務教育学校1校の6年生と9年生の計2700人が対象。国語、算数・数学に加え、4年ぶりに理科の3教科を受験した。
小学校国語の平均正答率は65%で算数は60%、理科は63%。国語と理科は全道・全国平均と同水準だったが、算数はわずか1ポイント及ばなかった。
中学校国語の平均正答率は68%で数学は45%、理科は48%。3教科とも全道・全国平均を下回り、数学は全道と4ポイント、全国と6・4ポイントの差が開いた。
市教委の担当者は「特に算数や数学において、努力が必要」と分析。今後は「道教委の授業改善推進チーム事業などの活用や研修等で、各校の授業改善を支援していきたい」と話している。
児童生徒を対象に実施した質問紙調査では「小学校は5年生まで、中学校は1・2年次までに受けた授業でPCやタブレットなどのICTをどの程度使用したか」の問いに「ほぼ毎日」と回答した児童生徒の割合が小学校で37・4%、中学校で37・5%と、いずれも全国平均より10ポイント以上活用機会が多かった。
また、学校質問紙調査の結果でも、ICT機器を活用した授業を行っている学校の割合が高い傾向にあった。
いじめに関する問いについては、小学校で87・8%、中学校で88・2%が「いじめはどんな理由があってもいけない」と回答。
いずれも全国平均を3ポイント以上上回っており、市教委の担当者は「各校の道徳の学習や学校生活で、いじめ問題を真摯に考えさせる指導を工夫して行っている結果」と捉えている。
一方で「一日当たりどのくらいテレビゲームをするか」「一日当たりどのくらいの時間携帯電話やスマートフォン、SNSで動画視聴などをするか」の問いに「2時間以上」と答えた児童生徒の割合がいずれも全国平均より高い傾向に。
放課後や週末の過ごし方に関する問いでは「家でテレビを見たり、ゲームをしたり、SNSを使用したりしている」と回答した児童生徒の割合が小学校で85・6%、中学校で91・8%と最も高いことから、市教委は「ゲーム障がいやSNSのトラブルなどの危険性を学校や家庭にあらためて周知するとともに、使用上のルールについて話し合う機会を設けるよう働きかけていきたい」としている。
(市町村 2022-08-23付)
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