道公教 研究大会小樽大会 今を変えていく勇気を ほっかいどう学新保理事長講演(関係団体 2022-09-29付)
令和の日本型学校教育の構築を呼びかける八田会長
【小樽発】道公立学校教頭会(八田博之会長)は16日、小樽市内にあるグランドパーク小樽を会場に、道公立学校教頭会研究大会小樽大会をオンライン開催した。約60人が会場に参集したほか、約830人がオンラインで参加。研究主題「未来を生きる力を育む 魅力ある学校づくり~夢をもち未来を創り出す力を育む 活力ある学校づくりの推進」のもと、研究発表や8分科会を実施したほか、NPO法人ほっかいどう学推進フォーラムの新保元康理事長による記念講演などを行った。
大会は、新型コロナウイルス感染症拡大防止の観点からオンライン形式で実施。本部をグランドパーク小樽に設置し、1日日程で開催した。研究主題は「未来を生きる力を育む 魅力ある学校づくり~夢をもち未来を創り出す力を育む 活力ある学校づくりの推進」。本年度は第15次3ヵ年継続研究の2年次(最終年次)に当たる。
開会式では、越野崇副大会長による開会の言葉に続き八田会長があいさつ。個別最適な学びと、協働的な学びとを一体的に充実させ、令和の日本型学校教育を構築させていくことが肝要と述べたほか、働き方改革に触れ「教職員一人ひとりが心身の健康を維持しながら、誇りと働きがいを持って仕事に取り組めるよう努めなくてはならない」と強調。「新たな生活様式のもと、工夫と改善を重ね、児童生徒の成長のため、持続可能な取組を進めて」と呼びかけた。
続いて小寺友興実行委員長があいさつに立ったあと、道教委の倉本博史教育長に代わり川端香代子局長と迫俊哉小樽市長が来賓あいさつに立った。川端局長は、本大会で教頭の関わりを重点に研究を高めるのは意義深いものとし「講演からの学びはもとより、全道の仲間とのつながりを構築し、日ごろの課題の共有や、あすからの目標を明確にするなど、エネルギー蓄える1日にして」と求めた。
このあと新保理事長が「北海道の未来を創る教頭へのエール~“樽僑”のエネルギーを今こそ」と題し講演。新保氏ははじめに樽僑と呼ばれた小樽商人を例に「視野を広く持ちながら、時流を読み実行力を持って目の前のことに取り組んだ彼らと、教頭が求められている能力は同じ」と述べた。
また「人口減少の著しい北海道の魅力を世界中に知らせたい」「その北海道の主役は今教えている子どもたちであってほしい」と強調。学校と社会を結ぶ取組としてほっかいどう学を挙げ「現在、みち学習など100人近い先生と連携協定を結んでいる」とその取組を紹介した。
「現在教育は大転換期を迎えており、日常の変化が求められている」と強調。「人手不足の中でも働き方改革と質の高い教育を実現していくために、ポストGIGAで変革していく必要がある」とし、そのポイントとして「日常を改善し、働き方改革につなげること」「毎日挑戦し、失敗も共有すること」などを提示。またGIGAスクールの最先端の取組として全国の事例を紹介した。
「GIGAスクール構想の実現と働き方改革は、どちらも令和の日本型学校教育の中核である」とし「いかに簡単にやるか、日常的に使えるようになるかが重要」と示唆した。
さらに「役所やカウンセラー、警察などに協力を求め、役割を分担していかなくてはならない」とし「それを保護者に説明し、安心して働ける学校にしていく必要がある」と述べた。
最後に「教育はリーダーなくして前進することはない」と強調。「リーダーは周りに与え続けていかなくてはならない。けれど皆さんの周りにはたくさんの応援団がいる」とし「次世代に苦しみを残さないで、未来のため、後輩のため、何より子どものために今を変えていく勇気を持って」と呼びかけた。
続く分科会は、ウェブ形式で実施。教育課程に関する課題や環境整備に関する課題等について意見や情報の共有を行った。また北海道科学大学の出口寿久教授による「地域振興と教育の役割~コミュニティ・スクールと“地域”創生」と題した講演などを通じ、研鑚を積んだ。
この記事の他の写真
新保理事長はGIGAスクールと働き方改革の推進を訴えた
(関係団体 2022-09-29付)
その他の記事( 関係団体)
今日的な課題解決へ オホーツク管内校長会 教育経営研
【網走発】オホーツク管内校長会(緒方隆人会長)は9月28日、北見市端野町公民館でオホーツク地区教育経営研究会兼第2回市町村校長会連絡協議会を開いた。管内校長会事務局担当者や18市町村の校長...(2022-10-05) 全て読む
北聴研が第3回研究大会札幌大会 深い学び育てる指導を 19次研最終年次の成果交流
道聴覚障害教育研究会(北聴研、須見千慶会長)は9月29日から2日間、オンラインで「第19次第3回北海道聴覚障害教育研究大会札幌大会」を開催した。大会主題は「生きる力を育むための深い学びを育...(2022-10-04) 全て読む
3年ぶりに宗谷管内教育研究大会 話し合い、解を導く授業 猿払鬼志別小 端末で整数学ぶ
【稚内発】第8回宗谷管内教育研究大会猿払・浜頓別・中頓別大会兼第47回宗谷複式教育研究大会が9月22日、3年ぶりに開催された。3町村の小・中学校、計9校で22授業を公開。うち猿払村立鬼志別...(2022-10-03) 全て読む
コンストラクション甲子園 帯広二建会等 全国初 道東3地区の高校生対象に 建設業の知識競う大会 予選12月、決勝来年2月
【帯広発】帯広二建会(萩原一宏代表幹事)、釧路建親会(渡部仁志会長)、オホーツク二建会(後藤武史会長)は、全国初の高校生を対象とした建設業の知識などを競うクイズ大会「コンストラクション甲子...(2022-09-30) 全て読む
リーダーシップ磨いて 留萌小中校長会 教育経営研
【留萌発】留萌管内小中学校長会(藤田智哉会長)などは26日、羽幌町中央公民館で第56回留萌地区教育経営研究会を開いた。管内小・中学校の校長が参加。全国・全道情勢報告や講演を通して研鑚を積ん...(2022-09-29) 全て読む
北中英研 北見高栄中で研究大会 伝え合う言語活動探究 朝日大・亀谷教授講演など
【網走発】道中学校英語教育研究会(北中英研、木村嘉宏会長)は9日、北見市立高栄中学校で第6回道中学校英語教育研究大会オホーツク大会兼4年度オホーツク管内英語教育研究大会を開いた。現地参加と...(2022-09-28) 全て読む
子に未来へ飛躍する力を 道へき・複連が胆振大会
【室蘭発】道へき地・複式研究連盟(温泉敏委員長)は14日から2日間、第71回全道へき地複式教育研究大会胆振大会を開催した。現地参加とライブ配信のハイブリット形式で実施。研究主題「主体的・協...(2022-09-28) 全て読む
十勝管内中高特連絡協が研究協 すべきこと考える機会に 企業関係者講演や提言発表
【帯広発】十勝管内中学校・高校・特別支援学校連絡協議会(須藤克志会長)は9月上旬、幕別町百年記念ホールで研究協議会を開いた。管内各校の校長ら約60人が出席。講演や提言発表を通して、管内教育...(2022-09-27) 全て読む
道展の作品が焼却の危機? 「作品」活用しませんか 空き教室や廃校でギャラリーなど
大正14年からという長い歴史を持つ「道展」(第96回)が21日から始まったが「作品を活用してほしい」という異例の呼びかけを行っている。 道展は、毎年約1万人に及ぶ来場者でにぎわうなど広...(2022-09-26) 全て読む
第71回道公立小中事務研究大会 主体的な学び深化を期待 582人参加 講演、分科会で研鑚
道公立小中学校事務職員協議会(作田八重子会長)は15日から2日間、ホテルライフォート札幌を主会場に第71回道公立小中学校事務研究大会をオンライン開催した。テーマ「創造性ゆたかな学校事務をめ...(2022-09-22) 全て読む