第60回全小社研研究大会北海道大会 生きて働く力育成へ 発想転換し見方・考え方鍛える
(関係団体 2022-11-04付)

全小社研開会式
全小社研開会式

 第60回全国小学校社会科研究協議会研究大会北海道大会・第77回道社会科教育研究大会・第49回札幌市社会科教育研究大会が10月27日、札幌市内のカナモトホールを主会場にハイブリッド形式で開かれた。大会主題「社会を知り、世界を切り拓く北国の子の育成~見方・考え方を鍛え、生きて働く資質・能力を確かに育む社会科の学び」のもと、全国の会員約500人が参加。記念シンポジウムや学年別授業研究会などを通して、「発想の転換」の教材観をもとに社会的課題を自分事として捉え、力強く生き抜く子の育成に迫った。

 全国小学校社会科研究協議会(全小社研、和田幹夫会長)、北海道社会科教育連盟(道社連、白崎正委員長)、札幌市社会科教育連盟(札幌市社連、同委員長)による共催。平成9年以来25年ぶりに開かれた北海道での全国大会は、参集とオンラインによるハイブリッド開催となった。

 全体会では、和田会長があいさつ。大会における研究内容①社会的事象を創出する人間の営みに学ぶ教材化②理解の質を高め、確かな社会認識を育む単元構成③社会的事象の意味を考える一時間―の3点に言及し「これらの取組は学習指導要領の趣旨や内容を具現化するとともに、“主体的・対話的で深い学び”の実現に迫るもの」と述べ、大会における子どもたちの学びの姿や研究成果に大きな期待を示した。

 大会実行委員長を務めた白崎委員長は、ハイブリッド形式で開催した本大会において「オンライン授業の充実」「ストレスのない安全・安心な大会」の2点に全力を尽くしたことを強調。「全会員の誠意と知恵と労力の結晶が今回の大会開催に結び付いた」とたたえ、「雪や寒さは宝であるという哲学に根差した、発想を転換する社会科を全国に問いたい」と大会の成功を強く願った。

 続いて、道社連研究部長を務める札幌市立伏見小学校の斉藤健一主幹教諭が大会主題などを解説。研究授業においては「発想を転換し生活文化を豊かに創造している」具体的人物14人を題材に見方や考え方を働かせ、その意味を追究することで「未来に関わる社会的課題を自分事として捉え、地域への愛着・愛情を持ち、力強く生き抜く子を育成することを目指す」とした。

 道教育大学附属札幌小学校の河原秀樹教諭による4年生の特設提案授業を上映した。

 午後からは、記念シンポジウムを開催した。シンポジストとして、大妻女子大学家政学部児童学科の澤井陽介教授、全小社研元調査研究部長で東京都新宿区立四谷小学校の石井正広校長、斉藤主幹教諭、札幌市社連研究部長で札幌市立山鼻南小学校の竹村正教諭が登壇。道社連事務局次長で札幌市立山鼻小学校の佐野浩志校長がコーディネーターを務め、研究内容や特設提案授業などについて意見を交わした。

 このあと、9分科会に分かれ、学年別授業研究会を開催した。

(関係団体 2022-11-04付)

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