【解説】文科省 読書活動推進計画案
(解説 2023-02-17付)

 文部科学省は、子どもの読書活動の推進に関する基本的な計画案をまとめた。今後概ね5年間にわたる施策の基本的方針と具体的な方策を明らかにするもの。計画では、国・都道府県における計画の数値目標として「9年度までに市100%、町村80%以上」を掲げている。

 計画は①近年における子どもの読書活動に関する状況等②基本的方針③子どもの読書活動の推進体制等④子どもの読書活動の推進方策―の4章立てで構成している。

 ①では、家庭・地域で図書館数が現在、過去最高であることや、読書環境の充実が年々図られている現状を報告。学校では、司書教諭の発令や学校司書の配置が進んでいる一方、全校一斉の読書活動を行う学校の割合は減少傾向にあることを記している。

 ②では、全ての子どもたちが読書活動の恩恵を受けられるよう「多様な子どもたちの読書機会の確保」「子どもの視点に立った読書活動の推進」などに考慮しながら、社会全体で子どもの読書活動を推進する必要性を指摘。

 ③では、計画における数値目標として、国・都道府県は、9年度までに市100%、町村80%以上となるよう、引き続き、市町村推進計画策定の促進に努めることを示している。

 ④では、家庭、学校、保育所、認定こども園、図書館などに加え、公民館、児童館、国立国会図書館、大学図書館等が、機関の特質を生かし、効果的に連携・協力する重要性を明記した。

 文科省では、計画の策定に当たり、計画案に関するパブリックコメントを実施。意見希望者は、電子政府の総合窓口(e―Gov)の意見提出フォームまたは郵送・電子メールで提出すること。

 提出期限は3月1日(必着)。

(解説 2023-02-17付)

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