4団体1個人が受賞 空知局 管内教育実践表彰(道・道教委 2023-03-27付)
滝川明苑中
【岩見沢発】空知教育局は、4年度管内教育実践表彰の受賞者を決定した。学校教育では、滝川市立明苑中学校、岩見沢市立栗沢小・中学校、夕張高校、滝川市立滝川第三小学校の吉本忠司主幹教諭が受賞。社会教育では、新十津川町女性団体連絡協議会が栄誉に輝いた。
受賞者・団体の功績概要はつぎのとおり。=敬称略=
◆学校教育
▼滝川市立明苑中学校(鎌田俊博校長)=総合的な学習の時間の充実による「ふるさと教育」の推進
同校は長年にわたり、学校教育目標「志を高く持ち、健やかな心で、互いに磨き合おう」を目指す生徒像として掲げ、総合的な学習の時間を柱とした組織的なふるさと教育の推進に取り組んでいる。
特に、日本遺産「炭鉄港」をテーマとした中学校3ヵ年の系統性のある総合的な学習の時間の取組では、外部講師や地域の施設を活用するなど、学校と地域が一体となった教育活動を積極的に推進し、大きな成果を上げた。
また、学校行事の際には炭鉄港関連都市に訪問し、体験活動を実施。総合的な学習の時間と学校行事を組み合わせた学習モデルは学習効果をより一層高めたとして高く評価された。
▼岩見沢市立栗沢小学校・中学校(本川朋一校長・伊藤聰校長)=義務教育9年間を見通した小中一貫教育の推進
両校は、小・中で統一した「学校経営方針」のもと、義務教育9年間で育てたい子どもの姿の実現に向けて、学校と地域が連携した一体感のある取組を実施。創意工夫ある小中一貫教育の推進に取り組んでいる。
特に、学校運営協議会や地域学校協働本部と連携して実施する地域合同運動会、登下校時の見守り活動、地域人材を活用した学習活動など、地域全体で子どもを育てる取組を推進し、大きな成果を上げている。
また、小・中学校一体となった組織体制を構築し、授業スタイルを統一して主体的・対話的で深い学びの視点による授業改善を推進するなど、その実践は高く評価されている。
▼夕張高校(濱村隆康校長)=小規模校における教育活動の発展・充実に向けた取組の推進
同校は、長年にわたり文部科学省研究開発学校の指定校として遠隔授業の実施に係る研究で顕著な成果を上げるとともに、学校全体でICTを活用した「主体的・対話的で深い学び」の視点を生かした授業改善を実施。グーグルやクラッシーを効果的に活用した個別最適な学びの充実に向けた実践を展開している。
特に、ICT端末やクラウドサービスの効果的な活用法について、管内の道立高校との合同授業研修会を実施するなど、管内の高校におけるICTを活用した授業の推進に大きく貢献している。
また、夕張市からの多大な支援・協力を受け「総合的な探究の時間」を活用して学校全体で地域の課題解決に取り組み、小規模校における地域に根差した教育活動の発展・充実に関わる実践は高く評価されている。
▼滝川市立滝川第三小学校・吉本忠司主幹教諭=推進教員の経験を生かした授業改善による学力向上の推進
吉本主幹教諭は、2年度から「授業改善推進チーム活用事業」における推進教員として、各校の教員と連携を図りチーム・ティーチング等のきめ細かな指導を行うなど、市内の小学校の授業改善に取り組んでいる。
特に、教員の授業力向上については、市内全ての小・中学校に自身の実践を周知し、学校全体で取り組むことができる資料等の作成や、推進教員としてのこれまでの経験を生かした管内の若手教員への指導を積極的に行うなど、大きな成果を上げている。
また、3年度に市独自の「1人1台端末を活用した授業実践事例集」の作成に携わり、市内全校の授業改善・学力向上に寄与。これらの実践が高い評価を得た。
◆社会教育
▼新十津川町女性団体連絡協議会=町内各地区の女性団体と一体になった男女共同参画の取組や地域活動の推進
同団体は、長年にわたり、町内各地区の女性団体のまとめ役として、男女共同参画はもとより地域の活性化などに取り組んでいる。
昭和61年の男女雇用機会均等法の施行を機に、積極的に女性の地位向上のための学習会を開催。平成12年には研修団を組織して母村である奈良県十津川村や明治・大正・昭和の女性を描いた小説の舞台である和歌山県を訪問する研修を行った。それから現在もなお母村女性団体との交流や情報交換を継続し、会員の意識向上に大きな成果を上げている。
また、花壇の造成を全町的に展開するとともに、ふるさとまつりや雪まつりなどの様々なイベントに積極的に参加・協力し、地域の振興や発展に寄与した活動は高く評価されている。
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岩見沢栗沢小・中
夕張高
滝川第三小・吉本主幹教諭
新十津川町女性団体連絡協
(道・道教委 2023-03-27付)
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