【解説】薬物乱用少年1・8倍に
(解説 2023-04-14付)

 道警は令和4年中における少年非行等の概況をまとめた。道内の非行少年数は前年比68人増の1054人で2年連続の増加。窃盗犯、粗暴犯、凶悪犯いずれも増加しており、大麻などの薬物乱用は26人から48人と大幅に増加している。

 飲酒、喫煙、深夜徘徊などで補導された不良行為少年は853人増の1万70人。刑法犯で検挙・補導された少年は56人増の879人で、このうち高校生が28・6%、中学生が20・9%を占める。

 罪種別にみると、万引などの窃盗犯が35人増の500人、つぎに多いのが暴行、傷害、恐喝などの粗暴犯で19人増の175人。殺人、強盗、放火、強制性行などの凶悪犯は7人増の17人となり、ここ数年間で最も多い。

 大麻や覚醒剤などの薬物乱用で検挙された犯罪少年は22人増の48人。学識別では有職少年と無職少年が全体の約8割を占めるが、高校生が4人増の7人、中学生が2人増の2人と中高生の検挙が増加傾向にある。

 福祉犯の検挙人員は27人減の227人。法令別にみると児童買春・児童ポルノ違反が11件減の128件、つぎに道青少年健全育成条例違反が12件減の91件と全体の9割を占める。

 福祉犯の被害少年は12人減の185人。学識別では高校生が100人、中学生が51人で中高生の割合が81・7%となっている。

 スマートフォンやSNSの普及に伴い子どもが特殊詐欺などの犯罪に加担したり、誘拐や性的犯罪の被害に遭ったりする事例が増加していることから、道警のユーチューブチャンネルではフィルタリングや家庭のルール作りに関する動画を公開。また、校内放送を活用した非行防止教室では地域のニーズに応じた様々なテーマのシナリオを用意しており、活用を呼びかけている。

(解説 2023-04-14付)

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