【解説】情報モラル教育を効果的に
(解説 2023-06-23付)

 LINEみらい財団は、効率的・効果的な情報モラル教育の実施を支援するための「GIGAワークブック指導計画サポートブック2023年度版」を作成し、無償提供を開始した。

 同財団は、GIGAスクール構想の中で重要視されている情報モラルと情報活用の育成・向上を図るため、活用型情報モラル教材「GIGAワークブック」を提供している。

 今回新たに提供するのは、同ワークブックを使用した情報モラル教育の年間指導計画例を小学校低学年・高学年、中学校ごとにまとめた資料。年間指導計画例は「総合」や「学活」などの時間だけではなく「国語」「理科」「美術」など各教科の授業内でも情報モラル教育を無理なく取り入れ、継続して実施できるよう設計している。

 同財団は、ことし3月から4月にかけて、GIGAスクール構想下の教育現場における情報モラル教育の実施状況等について把握することを目的に、全国の小学校・中学校・高校の教員と保護者を対象とした調査を実施した。

 調査では、情報モラル教育の実施時間が足りていないと感じる教員が4割以上いる一方、実施時間を増やすことが難しいという回答が半数近くに上る結果に。教育現場において、情報モラル教育の実施時間を増やす必要があっても、決められた授業計画の中で新たに時間枠を確保するのは難しいという課題が浮き彫りとなった。

 そうした学校でも同資料を活用することで、各教科の授業内で効率的かつ効果的に情報モラル教育を取り入れることが可能となる。

 同財団では「今後も、教育現場や社会の変化に応じた情報モラル教育等に取り組み、子どもたちがデジタル社会で生きる力を養うことを支援していく」としている。

(解説 2023-06-23付)

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