北方領土プロジェクト“Ｎ”札幌班　一刻も早い返還願って　根室管内高校生が啓発活動等

（道・道教委 2023-09-04付）

署名活動の協力を求める高校生７人

　道が主導する北方領土プロジェクト“Ｎ”札幌班による夏の体験活動が８月２４日と２５日、札幌市内で行われた。啓発活動や街頭行進を通じて、根室管内の高校生４人が一刻も早い返還を願うとともに、返還要求運動に対する意志を強めた。

　北方領土プロジェクト“Ｎ”は北方領土返還要求運動の拠点である根室管内の高校生が札幌班と地元班に分かれて啓発活動を体験し、全国に先立って運動を引き継ぐ後継者を育成するもの。

　地元班は管内の啓発施設や市民大会を視察した。

　今回、札幌班は、道富山会館を訪問し北方領土を通じた北海道と富山県のつながりを学習したほか、ＪＲ札幌駅前で啓発活動、道庁前から大通公園に向かう街頭行進に参加した。

　啓発活動では、北方領土サポーターである市内の高校生３人が加わり、署名活動とティッシュ配りを行った。合同での活動は今回が初めて。

　「北方領土の返還を求める署名を集めています。ご協力をよろしくお願いします」と大きな声で、通行人に協力を求めた。また、北方領土について考えてもらうために、都道府県別の元島民数や北方領土イメージキャラクター「エリカちゃん」を載せたティッシュを配布。

　また、ことし３月に根室管内の高校生が北方領土を身近に感じてもらおうと制作したサイネージ映像を使用しながら、市民や観光客へ運動を広めた。

　街頭行進には、鈴木直道知事も参加し「次世代を担う高校生が返還要求運動に参加してくれて大変心強い。運動の歩みは決して止めてはならない」と開始のあいさつ。冨原亮道議会議長や元島民らと共に「北方領土はわれわれの領土。北方領土の返還は国民の願い」と早期返還を訴えながら、大通公園まで練り歩いた。

　このあと、北方領土返還要求北海道・東北国民大会に出席し、返還要求運動への思いを新たにした。

　根室高校の類瀬智人さん（１年）は「根室と札幌では北方領土に対する考え方が違う。まずは興味・関心を持ってもらいたい。北海道から全国に広まってほしい」と話した。

　北方領土対策根室地域本部の伊勢治正主幹は「大人たちが真剣に取り組んでいる熱意が高校生にも伝わってほしい」と期待した。

　今後、１０月１１日にオンラインで活動を振り返り、６年１月１１日に根室管内で署名活動を行う予定。

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鈴木知事らと街頭行進した

(道・道教委 2023-09-04付)