函館東山小 キャリア教育 地元事業所で職場体験 CS委員が協力 地域とつながり(学校 2023-11-15付)
東山小職場体験学習
【函館発】函館市立東山小学校(永井貴之校長)は本年度、地域資源を生かしたキャリア教育に力を入れている。学校運営協議会委員の協力のもと、地元の事業所と連携し、児童に職場体験の機会を提供。6年生が10月下旬から今月6日までの3日間、保育所やスポーツクラブなど7事業所を訪問した。児童は働くことの意義を学び、学校は地域とのつながりを一層深める機会としている。
同校は前年度から教育課程の見直しを進め、校区内の商店や企業を活用したキャリア教育の推進を計画。コミュニティ・スクール(CS)の一環として、ことし4月から事業所訪問を通して、協力依頼に努めてきた。実施に当たっては、学校運営協議会委員で市教委が配置を進める地域コーディネーターの松浪あゆみさんが事業所と学校を仲介。スーパーマーケットや、皮革細工店、スポーツクラブ、飲食店、消防出張所、保育園・幼稚園等7事業所の協力を得た。
児童一人ひとりの興味・関心に応じた職業体験ができるよう、複数の日程を調整。6日、認定こども園つぐみ保育園には11人が訪問し、自己紹介やリズム運動を通して園児との親睦を深めた。保育士との交流で、児童は仕事内容や保育の心得、保育士としての思いや願いなどを積極的に質問。熱心にワークシートを記入した。
「スポーツクラブルネサンス函館24」には、児童3人が訪問。トレーナーから、ランニングマシーンやエアロバイク、腹筋や内腿を鍛える機会の説明を聞き、スポーツや健康に携わることのできる職業のやりがいを学んだ。
皮細工を扱う「CRAFTHANDSローハイド」を訪問した6人はものづくりの醍醐味を味わった。児童は好みの皮を選定し、専門の工具で刻印。塗料を使って色付けし、小物トレーを作製した。
市教委によると、小学校独自の職場体験学習は珍しいという。永井校長は「今回の職場体験を通して、学ぶ意義や社会参画の意識を高め、将来の夢や目標を考える契機にしてほしい」と期待する。同校はこれまでのCS活動として、2年生が地域の町探検、3年生がスーパーマーケットの社会科見学に取り組んできた。
今後は、1年生で町会と連携した昔遊び、4年生が商店調べ、5年生が幼稚園・保育園との交流に取り組むなど発達段階に応じた多様な取組を計画している。
地域コーディネーターの松浪さんは「現在の子どもたちはコロナ禍で実体験の機会が少なかった。様々な職業に携わる人との関わりを通して、職業理解の参考にしてほしい」と願った。
(学校 2023-11-15付)
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