【解説】家庭・地域の教育力低下

（解説 2023-11-29付）

　道が実施した５年度道民意識調査によると、家庭および地域の教育力低下について、５割以上が「全くそのとおりだと思う」「ある程度そう思う」と回答したことが分かった。「子どもに対するしつけや教育の仕方の分からない親の増加」や「近所の人々が、互いに親交を深められる機会の減少」などが教育力低下の原因として挙げられた。

　調査は、道民の道政に対する意向や意識を把握し、政策形成に反映させることを目的に毎年実施しているもの。

　調査対象は、満１８歳以上の道民１５００人（有効回答率５２・７％）。ことしの９月～１０月の期間に実施した。

　８つの調査項目のうち「家庭および地域の教育力」をみると、自身の家庭における教育力の低下について「全くそのとおりだと思う」が１５・４％、「ある程度そう思う」が４６・３％、「あまりそう思わない」が２１・８％、「全くそう思わない」が２・０％。

　低下している原因（複数回答）は「子どもに対するしつけや教育の仕方の分からない親の増加」が６０・０％で最多。次いで「子どもに対して、過保護、甘やかし過ぎや過干渉な親の増加」が５５・５％、「子どもに対するしつけや教育に無関心な親の増加」が４６・７％で多かった。

　地域の教育力の低下では「全くそのとおりだと思う」が１０・４％、「ある程度そう思う」が４０・９％、「あまりそう思わない」が２５・６％、「全くそう思わない」が１・１％。

　低下している原因（複数回答）では「近所の人々が、互いに親交を深められる機会の減少」が５０・１％で最も多く、「地域に対する親近感や愛着の希薄化」が４６・７％、「地域行事の減少と参加率の低下」が４６・４％、「共働き家庭の増加」が４５・９％などとなった。

(解説 2023-11-29付)