障がい者生涯学習コンソーシアム会議 実践交流の場求める声 道教委 地域の利点明確化も(道・道教委 2023-11-30付)
道教委は17日、オンラインで障害者の生涯学習支援体制構築モデル事業第2回地域連携コンソーシアム会議を開催した。事業に関わる取組の進捗状況について報告したほか、障がい者の学びの構築に向けて協議。構成員からは、具体的な実践を交流する場の設定を求める声や、地域住民にとってのメリット・効果を明確化する必要性を訴える声などが上がった。
道教委は2年度から3年間、「障害者の生涯学習コンソーシアム構成事業」を実施。大学等の高等教育機関や企業などの関係機関と連携してコンソーシアムを形成・運営し、学校卒業後における障がい者の学びの場の整備・拡充や学習ニーズを捉えた多様な学習プログラムの開発・調査研究などに取り組んできた。
本年度は既存事業をリニューアルし「生涯学習プログラムを実施する多様な実施団体に対する支援」「地域における関係団体、支援者、障がい者本人等が参加するコンファレンス」など8つの柱を設定して取組を進めている。
開会に当たり、社会教育課の伊藤直人課長があいさつ。社会のニーズに対応した生涯学習社会を実現させるために、今後より一層NPOや民間企業、行政などが一体となって地域での受け皿を拡充させ、学びを継続できる体制整備を進める必要性を指摘。その上で、今後も、本道の生涯学習の振興、社会教育の推進に対して引き続きの指導・協力を求めた。
続いて、事務局が「多様な主体による学習プログラム構築事業」や「障害者の生涯学習に関する理解促進に向けたキャラバン隊」などの各種事業の進捗状況について報告。また、来年2月3日に開催を予定している本年度共生社会コンファレンスの実施内容について確認した。
◆学びの構築へ協議
このあと「障がい者の学びの構築」を議題に協議。構成員からは「まずは、様々な人に実際に体験してもらうことが大切。参加者に取組に関する意見をもらうことを前提に、具体的な実践を交流する場を設けてほしい」「新たな活動をつくるというよりも、今ある活動を活用する視点で取り組んでみては」「障がいのある方が参加することで、地域住民にとってはどういったメリット、効果があるのかということを明確に示す必要がある」などの声が上がった。
道教委は今後、今回・次回会議で寄せられた意見を踏まえて次年度以降の取組の方向性を定める。
6年度には協議の内容を盛り込んだリーフレットを作成・配布し、道立施設で先行的にリーフレットで示した取組内容を実施する。
最終年度の7年度には、リーフレットや先行的な取組の内容をもとに道内市町村にモデルプログラムを実施・検証し、これらノウハウを道内市町村に発信していく予定だ。
(道・道教委 2023-11-30付)
その他の記事( 道・道教委)
道研 道文教大インターン受入れ 有意義なキャリア送って 中澤所長 学び続ける意欲期待
道教委と道文教大はことし10月、地域社会に貢献する人材育成などを目的とした連携協定を締結。教職の魅力向上や教員志願者の確保など多分野で連携深化を誓い合った。 インターンシップ受け入れは...(2023-12-01) 全て読む
宗谷いじめ問題等対策連絡協が会合 子が安心できる居場所を 3つの重点推進項目など協議
【稚内発】宗谷管内地域いじめ問題等対策連絡協議会は11月中旬、宗谷合同庁舎を主会場に、1回目の会合をハイブリッド形式で開催した。各報告・情報を全体で共有するとともに、管内におけるいじめや不...(2023-11-30) 全て読む
高校生対象に教員養成セミナー 教職の新たな魅力発見 道教委 やりがいなど紹介
【函館発】道教委は20日、高校生を対象とした第2回教員養成セミナーをオンラインで開催した。道内50校の生徒約200人が参加。各校種でのやりがいや授業外における児童生徒との関わりなどを質問し...(2023-11-30) 全て読む
オール檜山学び合いプロジェクト 関係継続が子の成長に 不登校児理解への関わり方
【函館発】檜山教育局と檜山教育研究所は16日、第4回「オール檜山学び合いプロジェクト」をオンラインで実施した。せたな町教委のスクールアドバイザー笹原昌子氏が講師を務め、町内における事例をも...(2023-11-30) 全て読む
全国学力等調査北海道版結果⑦檜山 子を主語にした授業を 検証改善サイクル質的向上へ
【分析結果】 ▼小学校 ▽管内の多くの小学校において、全国学力・学習状況調査の結果を地方公共団体における独自の学力調査の結果と合わせて分析し、具体的な教育指導の改善や指導計画等への反映を...(2023-11-30) 全て読む
根室局 女性教職員活躍推進会議 匿名アンケートを検討 今後の具体的な取組など確認
【釧路発】根室教育局は10月下旬、中標津町役場で管内女性教職員活躍推進会議を人事推進会議と兼ねて開催した。管内の各市町教委、管内校長会・教頭会から9人が参加。特定事業主行動計画第2期の内容...(2023-11-29) 全て読む
根室局 働き方改革推進会議 子の主体的活動考えて 中標津丸山小が成果等報告
【釧路発】根室教育局は10月下旬、中標津町役場で管内学校における働き方改革推進会議を開いた。管内の各市町教委、管内校長会・教頭会などから12人が出席。道教委の働き方改革推進事業指定校の中標...(2023-11-29) 全て読む
石狩局 第1回学力保障会議 「伸びしろ層」ゼロ前進 授業改革055!の成果報告
石狩教育局は21日、道庁別館で第1回管内学力保障会議を開催した。管内の関係者ら約20人が参加。前年度から取り組んでいる授業改革055!の成果として、管内の小・中学校の約10%が平均正答率3...(2023-11-29) 全て読む
第3期アクションプラン素案 学校業務適正化推進へ 時間外在校等時間目標を継続
道教委は27日の道議会文教委員会で、学校における働き方改革「北海道アクション・プラン(第3期)」素案を報告した。現行計画の時間外在校等時間の目標を継続し「校務の効率化と役割分担の推進」など...(2023-11-29) 全て読む
道 新感染症危機への対応 一斉臨休は慎重に検討 教育行政、校長会の連携明記
道は「北海道における新たな感染症危機への対応の方向性」案をまとめ、27日の道議会常任委員会の関係委員会で報告した。コロナ禍における対応の検証を踏まえ、新たな感染症発生時における対応を示し、...(2023-11-29) 全て読む