オホーツク局 いじめ問題対策連絡協 “見逃しゼロ”の視点を 取組状況や重点案を確認(道・道教委 2024-02-27付)
オホーツク教育局いじめ問題等対策連絡協議会
【網走発】オホーツク教育局は19日、オホーツク合同庁舎で第2回オホーツク地域いじめ問題等対策連絡協議会を開いた。協議会構成員や市町村教委の職員を合わせて28人が参加。各構成員が、本年度の重点に基づく取組について報告したほか、それらを踏まえた新年度の重点案について情報を共有した。
会合は、協議会および市町村いじめ等対策組織が連携し、いじめ問題等の現状や今後の取組について協議することで、いじめ問題の未然防止や解決の方策の充実を図ることを目的としている。
はじめに、オホーツク局義務教育指導班の新出哲也指導主事が、管内における問題行動等の状況について説明。2~4年度にかけて暴力行為の発生件数が年々減少傾向にある一方、いじめの認知件数が増加していることなどを指摘。いじめの態様としては“冷やかしやからかい、悪口や脅し文句、嫌なことを言われる”が最も多くを占めていること、SNSによる誹謗中傷は比較的少ない件数を示しているものの、認知できていないところで起きている可能性も十分にあり得ることを強調した。
その上で、いじめ対応ガイドブック・支援ツール「コンパス」などの積極的な活用を促すとともに「学校・家庭・地域が連携し、いじめの早期発見・対応に努めてほしい」と求めた。
また、年々増加している不登校児童生徒への対応については、文部科学省が発表した「誰一人取り残されない学びの保障に向けた不登校対策(COCOLOプラン)」などを参考にしつつ、発達段階に応じた一人ひとりの心のケアを心がけるよう呼びかけた。
続いて、各構成員が本年度の取組内容について報告。うち管内校長会の徳増秀隆会長は、あいさつ運動や他学年との交流など児童生徒が主体的に取り組む活動を積極的に展開してきたことを伝えたほか、北見市の取組として、いじめについて児童生徒自身に話し合ってもらう場として子ども会議を開催するなど、いじめ撲滅に向け自主的に考え意識を高めてもらうための取組を進めてきたことを説明した。このほか、いじめをなくすという意識に加え、いじめの“見逃しをゼロにする”という視点を大切に取り組んできたことなどを伝えた。
このあと、本年度の取組や成果、課題を踏まえ、6年度の二つの重点案について情報共有した。
6年度の重点案はつぎのとおり。
▼重点1=各学校において、家庭・地域と「いじめ対策防止推進法」におけるいじめの定義を共有し、いじめの積極的な認知に努めるとともに、関係機関と連携し、児童生徒の主体的な活動や、児童生徒のコミュニケーション能力の育成に向けた取組を推進する
▼重点2=各学校において、不登校児童生徒に対する、ICTの効果的な活用等による学習支援や相談支援に関する取組を推進するとともに「児童生徒理解・支援シート」等をもとに、関係機関と連携し、情報共有や教育相談を推進する体制を構築する
(道・道教委 2024-02-27付)
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