【解説】私立学校の耐震改修状況

（解説 2016-01-18付）

　昨年四月一日時点における全国の私立学校施設の耐震改修状況は、幼・小・中・高など全校種の耐震化率が八三・五％と、前年同期に比べ二・九ポイント上昇したことが文部科学省の調査で分かった。耐震診断の実施率は、七六・三％で四・七ポイント増加した。

調査は、私立の幼・小・中・高、中等教育学校、特別支援学校の二階建て以上または延べ床面積が二百平方㍍以上の校舎（園舎）、屋内運動場、寄宿舎（いずれも非木造）の計二万四百七十九棟を対象に実施。

　全校種の耐震化率は、前年同期比二・九ポイント増の八三・五％（一万七千九十七棟）、耐震診断実施率は四・七ポイント増の七六・三％だった。耐震化率を校種別にみると、幼稚園が二・八ポイント増の八三・八％、小学校が一・九ポイント増の九六・四％、中学校が一・三ポイント増の九二・三％、高校が三・二ポイント増の八一・一％、中等教育学校が一・六ポイント増の九八・三％、特別支援学校は五・四ポイント上昇し一〇〇％を達成。

　道内の私立学校（六百五十六棟）の耐震化率は、前年同期比二・三ポイント増の七四・四％（四百八十八棟）で、全国に比べ九・一ポイント低く、都道府県別では全国三十八位にとどまった。耐震診断実施率は一一・五ポイント増の六三・三％。耐震化率の内訳は、幼稚園が一・五ポイント増の七八・二％（三百九棟）、小・中・高・中等・特支は三・〇ポイント増の六八・六％（百七十九棟）。全国に比べ幼稚園は五・六ポイント、小・中・高・中等・特支は一四・五ポイント、それぞれ低かった。

　同時点の道内の公立幼稚園の耐震化率は、七五・八％で私立と同水準だったが、公立の小中学校は八八・二％、高校は九七・二％となっており、私立の整備の遅れが目立つ結果となった。

(解説 2016-01-18付)