【解説】受講奨励の基本的考え
(解説 2023-04-03付)

 教員免許更新制の発展的解消によって5年度から新たな研修制度が開始。各学校において校内研修などで制度の共通理解を図り、校長による教員等への「対話に基づく受講奨励」を行うこととなる。研修履歴の記録の作成・活用によって自らの学びの振り返りや学校管理職による適切な指導助言を行い、個々の教員の主体的・自律的な目標設定やキャリア形成へとつなげることが期待される。

 道教委は記録する研修の範囲として「国等が実施する研修のうち道教委が受講者を集約して推薦等を行うもの」「道教委開設の免許法認定講習・認定通信教育による単位修得」「市町村教育委員会が実施する研修」「記録が必要と受講者本人が認めるもの」のほか、管内規模の教科等の学習会など受講者本人が必要と認めるものとしており、事実上の情報提供や説明会にとどまるものは記録の対象外となる。

 受講奨励は基本的に校長が行うが、学校規模、組織体制、校務の繁閑など各学校の状況に応じて副校長や教頭、主幹教諭と役割を分担することが可能。管理職以外の場合は個人情報である研修履歴を活用しないなどの留意が必要としている。

 研修履歴は当面の間、道教委が提供する共通記録様式(エクセルファイル)によって記録し、年2回(前期9月、後期3月)の教員等との対話後に記録の提出を求める。6年度以降は国が整備予定の履歴記録システムに移行する予定だ。

 文部科学省は昨年8月に省令改正を行い、計画の企画・立案、講師派遣や資料提供等の渉外業務、他の分掌との調整などを担う研修主事の職務を明文化。道立学校でも校長判断で設置が可能となった。道教委は各市町村においても研修主事設置の必要性等を適切に判断し、規則改正を検討するよう期待している。

(解説 2023-04-03付)

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