文科省指定　幌延中と幌延町問寒別中　オンラインで事前学習　修学旅行のウポポイ訪問控え

（学校 2020-09-04付）

ウポポイと幌延中をZoomでつないだ

　【稚内発】幌延町立幌延中学校（小野篤夫校長）と幌延町立問寒別中学校（本田辰也校長）は８月２５日、幌延中でウェブ会議システムZoomを使用し宿泊学習で訪れる白老町の民族共生象徴空間内の国立アイヌ民族博物館をつなぎ、合同で事前学習を行った。文部科学省指定事業の一環。学芸員が館内の基本展示室を案内し、アイヌ民族の歴史や暮らしなどについてより深く学習できるようポイントを伝えた。

　文科省の遠隔教育システム導入実証研究事業の本年度実証校となった両校は、きょう４日からの修学旅行で民族共生象徴空間（愛称ウポポイ）を訪れる。

　事前学習は、アイヌ民族の文化やくらし、博物館見学への興味・関心・意欲を高めることなどが目的。幌延中３年生１９人、問寒別中３年生１人が参加した。

　学習目標は「アイヌの文化や暮らしに興味をもち、博物館見学に向けて関心・意欲を高めることができる」「ウポポイ見学に向けて、興味のあるテーマを選定することでができる」と設定した。

　幌延中の佐々木亮教諭が、「アイヌの人々と共に生きる未来をどのように創造していけばよいのだろうか」と本時の課題を示した。

　このあと、ウポポイ内の国立アイヌ民族博物館基本展示室とZoomでつなぎ事前学習。博物館側からは、奥山栄登学芸員、押野朱美学芸員が参加した。

　館内からリモート中継で、展示室テーマであるアイヌ民族の「ことば」「世界」「くらし」「歴史」「しごと」「交流」の６つについて、生徒は奥山学芸員らとやり取り。興味・関心を高め、学びたいアイヌのテーマを選定した。

　奥山学芸員は中継時、「この民族衣装は何に使われるか」「アイヌにとって熊はどのようなものか」など、６つのテーマに準じた学びのヒントを生徒たちに伝えた。

　このあと、ウポポイ見学に向けた個人テーマを選定し、ワークシートに記入した。

(学校 2020-09-04付)