道内の今春卒大学生等の就職率―道労働局発表 大卒、過去最高93・9% 短大卒も最高更新95・8%
( 2016-05-31付)

 道労働局は二十七日、道内の大学などを今春卒業した学生の就職率(三月末現在)を発表した。大卒は前年同期比二・三ポイント増の九三・九%と、五年連続で前年を上回り、平成六年三月卒の統計開始以来、最高値となった。短期大学も一・一ポイント増の九五・八%と、六年連続で前年を上回り、過去最高値を更新した。同局は「人手不足で経験者の確保が難しく、若い人材を採用し、育成する機運が高まっている」と分析している。

 調査は、道労働局が道内の全大学等に調査票を送付し、大学などが把握している状況を集計した。

ことし三月の道内大学卒業者数は一万八千七百九十三人。このうち、一万四千六百四人が就職を希望し、一万三千七百十六人が就職した。結果として、就職希望者のうち、八百八十八人が就職先が決まらないまま卒業したことになる。

 就職率は九三・九%と、六年三月卒の統計開始以来、最も高かった前年の九一・六%を二・三ポイント上回り、五年連続で前年を上回った。男女別では、男子が二・三ポイント増の九三・三%、女子が二・四ポイント増の九四・七%。

 就職者のうち、八千五百九十人が道内、五千百二十六人が道外に就職。道外就職占有率(道外へ就職した人の割合)は、前年同期比二・〇ポイント増の三七・四%だった。

 また、大学以外の卒業生の就職率をみると、短大は一・一ポイント増の九五・八%と六年連続で前年を上回り、過去最高値を更新。高専は〇・一ポイント増の九九・三%と二年連続で前年を上回り、専修学校は〇・六ポイント減の九五・四%と六年ぶりに前年を下回った。学卒者全体の就職率は九四・八%で、過去最高だった二十七年三月卒の九三・八%を更新した。 

 全国百十二校を対象とした厚生労働省と文部科学省の抽出調査(四月一日時点)では、大卒が〇・六ポイント増の九七・三%、短大が一・八ポイント増の九七・四%、高専が五年連続の一〇〇%、専修学校が二・〇ポイント増の九七・一%で、いずれも道内を上回った。

 道労働局は、ハローワークを通じ、未内定の学生、生徒が一人でも多く卒業までに就職できるよう、二十八年一月から三月までを集中支援期間として、「未内定就活生への集中支援2016」を展開。学卒ジョブサポーターによる個別支援の徹底によって、一~三月で九百九十人の学生・生徒の就職が決定するなど、成果を上げている。

 また、就職が決まらないまま卒業した人に対して、引き続き六月末をめどに、学卒ジョブサポーターによる集中的な個別支援を実施し、一日でも早い就職の実現に向け、全力を尽くす方針だ。

( 2016-05-31付)