来春卒高校生の求人・求職状況―道労働局まとめ 求人倍率は過去最高の1.25倍に 7月末現在で道内求人6年連続増加
( 2016-08-30付)

 道労働局は二十六日、来春卒業予定の高校生を対象とした、ことし初の求人・求職状況(七月末現在)を公表した。就職希望者は八千七百三十二人で、前年同期に比べ一・三%減と前年並みだが、道内求人数は一〇・四%増の一万九百五十七人と、六年連続増加。これに伴い、道内求人倍率は〇・一三ポイント上回る一・二五倍となり、この時期としては、統計がある昭和六十一年以降最も高い数値となった。この時期に一倍を上回るのは、平成四年三月卒(一・〇七倍)、平成二十八年三月卒(一・一二倍)に続き、三度目。

 道内の来年三月高校卒業予定者数は、七月末現在で前年同期比〇・三%減、百四十八人少ない五万七百七十四人。

 このうち、一・三%、百十四人少ない八千七百三十二人が就職を希望。この時期に九千人を割るのは昭和六十一年の統計開始以降、二十八年三月卒に続き五回目。男女別では、男子が〇・六%、二十九人増の四千七百四十三人、女子が三・五%、百四十三人減の三千九百八十九人。

 これに対して、六月二十日から始まった申込で、道内のハローワークに寄せられた求人数は一万九百五十七人。前年同期に比べ一〇・四%、一千三十三人増え、七年三月卒(一万百七人)以来の高水準となった。

 これに伴い、道内求人倍率も〇・一三ポイント上回る一・二五倍と、この時期としては、統計を取り始めた昭和六十一年以降最も高い数値となった。一倍を上回ったのは、四年三月卒(一・〇七倍)、二十八年三月卒(一・一二倍)に続き、統計開始以来三度目。

 地域別では、札幌、札幌東、札幌北の三つのハローワークを合わせた札幌八・〇%(三百三十一人)増、旭川二五・五%(百九十九人)増、帯広一三・七%(百十五人)増など、ハローワークのある二十地域のうち、北見(四十人減)、根室(二十七人減)など五地域を除く、十五地域で前年を上回った。

 道内求人倍率では、札幌が〇・二五ポイント増の二・五四倍と唯一、二倍を超えた。以下、岩内一・四八倍、千歳一・三五倍、室蘭一・二八倍と続き、根室、帯広、旭川、網走、滝川、浦河を合わせた九地域で一倍を上回った。

 主要産業別の求人数をみると、「建設業」が前年同期比一〇・二%増の一千八百五十二人で最も多く、次いで、「卸売業・小売業」が一二・一%増の一千七百九十一人、「製造業」が一一・一%増の一千七百七十九人、「医療・福祉」が二三・六%増の一千五百五十四人など。

 また、主要職業別では、「サービス」が一五・八%増の三千人、「生産工程」が六・三%増の二千百二十一人、「販売」が一一・七%増の一千七百七十一人のほか、女子を中心に人気の高い「事務」も一千五人で七・八%上昇するなど、すべての分野で増加した。

 事業所の規模別では、「三十~九十九人」の事業所が一三・八%増の三千二百四十二人、「二十九人以下」が八・七%増の三千八十六人、「百~二百九十九人」が七・一%増の一千八百八十九人など、一千三百十六人で一・六%、二十二人減少した「一千人以上」を除く規模の事業所で前年を上回った。

 選考・採用内定は、九月十六日から開始される。

( 2016-08-30付)