グローバル人材育成へ政策プラン( 2023-08-31付)
文部科学省は29日、グローバル人材育成のための政策パッケージ「せかい×まなびのプラン」を公表した。初等中等教育から高等教育にかけてグローバルリーダーとなる人材の育成や高度外国人材の獲得に向けた施策をまとめており、6年度予算に反映させる。
プランは、政府が設置する教育未来創造会議の第2次提言やG7教育大臣会合の「富山・金沢宣言」を踏まえ、グローバル人材の育成と日本の持続的な成長を実現することがねらい。
「日本からの留学・人材の交流」「優秀な留学生や人材の受け入れ・定着」「教育の国際化」の3観点で施策を整理し、初等中等教育では児童生徒の英語力向上を支援するためデジタルを活用したパフォーマンステストの実施を促すほか、オンラインによる国際交流活動の促進を図る。
特に高校では留学への意欲喚起のため留学コーディネーターの配置を促進するほか、より効果的な国際交流の仕組みを構築することで留学生と日本人が共同生活を行う機会を創出する。
また、高度外国人材の子弟にとって魅力的な教育環境を整備するための調査研究や受け入れの好事例の収集を開始する。さらに優秀な留学生の獲得のため高校入試における外国人特別枠の設定するほか、留学生と日本人が共同生活を行う機会の創出を図るとした。
6年度概算要求に各施策実現のための予算を計上する予定。優秀な留学生に選ばれる環境の構築を図る「大学の国際化によるソーシャルインパクト創出支援事業」の新規着手には60億円を要望する見込み。
また、G7、ASEAN、インドからの留学生受け入れのための奨学金を重点的に拡充。大学間の共同教育プログラムの策定を支援するなど、優秀な外国人留学生の本格的な受け入れを図っていく。
( 2023-08-31付)