文部科学省の28年度概算要求主要事項①( 2015-10-07付)
文部科学省の二十八年度概算要求主要事項について連載する(金額は要求・要望額、金額単位・百万円。カッコ内%は前年度予算比)。
【社会を生き抜く力の養成】
◆教員の「質」と「数」の一体的強化=一、五二三、二七五(九九・三%)
授業革新などによる教育の質の向上を実現していくため、教員の質を高めるとともに教員の数も確保し、教員の質と数の一体的強化を図っていく。
▼社会や子どもの変化に対応する新たな学校教育の実現~アクティブ・ラーニング等の充実に向けた教職員定数の戦略的充実(義務教育費国庫負担金)=一、五一六、三三五
教職員定数の改善増六五億円(三、〇四〇人)、教職員定数の自然減▲六七億円(▲三、一〇〇人)、教職員の若返り等による給与減▲一一九億円
暗記中心の受動的教育から、日本の成長を支える「新しい知・価値」を創造する教育へ転換するとともに、学校を取り巻く深刻な諸課題を克服(アクティブ・ラーニングによる授業の革新、諸課題への対応、チーム学校の推進)。
《教職員定数の改善》
▽創造性を育む学校教育の推進=一、四四〇人
①アクティブ・ラーニングの充実に向けた教育環境整備=一、〇九〇人―主体的な思考力・表現力等を育成する双方向・対話型・少人数による指導の充実、リーダー的教員の養成など
②小学校における専科指導の充実=三五〇人=小学校英語教育などに関する地域のリーダー的役割を担う専科指導教員の充実、小中一貫校における専科指導の充実
▽学校現場が抱える課題への対応=九四〇人
①特別支援教育の充実=三〇〇人
②いじめ・不登校等への対応=一九〇人
③家庭環境などによる教育格差の解消=一五〇人
④外国人児童生徒等への日本語指導=五〇人
⑤統合校・小規模校への支援=二五〇人
▽チーム学校の推進による学校の組織的な教育力の充実=六六〇人
①学校マネジメント機能の強化=四一〇人―副校長、主幹教諭、事務職員等の拡充
②養護教諭・栄養教諭等の充実=一五〇人―大規模校などにおける配置の充実
③専門スタッフの配置促進=一〇〇人―学校司書、ICT専門職員等の配置の充実
▽被災した児童生徒のための学習支援として前年同数の一、〇〇〇人を加配=二、一三二(参考・復興特別会計)
▼これからの学校教育を担う教員の資質能力の向上=一、八七四
新しい教育課題に対応した教員研修の充実と大学における教員養成の改革(教員育成指標および教員育成協議会の整備、教員研修センターの機能強化など)
▽総合的な教師力向上のための調査研究事業=一〇三
①教員育成指標・研修指針の大臣指針策定、教員育成協議会の整備
②教職教育モデルコアカリキュラムの策定
③教師養成塾(教師塾の指導体制の検証など)
④メンター制による研修実施の調査研究(初任者研修等の充実)
⑤新たな教育課題に対応するための科目を教職課程の必修とするための枠組みの構築(小学校英語、道徳、インターンなど)
⑥教員養成課程の質保証(全学的統括組織、評価、FDなど)
⑦教員の資質能力の高度化のためのプログラム開発
▽独立行政法人教員研修センターの機能強化
①独立行政法人教員研修センター運営費交付金=一、一一一―アクティブ・ラーニングセミナーの開催、教職大学院などにおける研修プログラム開発、教員研修の高度化および充実強化のための調査研究、オンライン研修事業の拡充など
②独立行政法人教員研修センター施設整備費補助金=二一七
▽教員・学習に関する国際調査等=一四一
国際教員指導環境調査(TALIS)に関して、次回第三回調査(平成三〇年度調査予定)に参加し、改善・向上を図るための必要経費。また、新たに幼児期の教育保育に携わる教職員を対象にした調査(ECEC版TALIS)に参加するための経費。
▽現職教員の新たな免許状取得の促進=五〇―現職教員の新たな免許状取得を促進する講習等開発事業
《関連施策》
特別支援教育に関する教職員等の資質向上事業、小学校英語教科化に向けた専門性向上のための講習の開発・実施など
▼多彩な人材の参画による学校の教育力向上~補習等のための指導員等派遣事業=四、九四一
退職教職員や教員志望の大学生など多彩な人材をサポートスタッフとして学校に配置(一〇、〇〇〇人→一二、〇〇〇人)補助率1/3〕
《具体例》
▽補充学習、発展的な学習への対応
▽小学校における英語指導対応
▽教材開発・作成など教員の授業準備や授業中の補助
▽臨時教員等経験の浅い教員に対する指導・助言
▽小一プロブレム・中一ギャップへの対応
▽体験活動の実施・計画時における指導・助言
▽中学校における部活動指導支援
▽高校における進路選択への支援、キャリア教育支援等
◆教育課程の充実=三、五四六(一三一・二%)
これからの時代に求められる資質・能力を育成する観点から、学習指導要領改訂などを着実に行うとともに、その理念を実現するため、アクティブ・ラーニングの視点からの学習・指導方法の改善、高校生の基礎学力定着に向けた取組、理数教育の充実、現代的な課題に対応するための取組などを推進し、初等中等教育の教育課程の充実を図る。
▽学習指導要領等の改訂および課題の発見・解決に向けた主体的・協働的な学びの推進=七四七
学習指導要領の改訂や解説書の作成などを着実に実施するとともに、改訂の方向性を踏まえ、課題の発見・解決に向けた主体的・協働的な学習であるアクティブ・ラーニングの視点から学習・指導方法の改善を図るための実践的な調査研究などを行う。
▽次代を見据えた教育課程・指導方法等に関する先導的研究開発=九九
今後の教育課程の基準の改善などに資する実証的資料を得るため、現行の学習指導要領などによらない教育課程の編成・実施を認める研究開発学校を指定し、新しい教育課程、指導方法等についての研究開発を実施する。
▽高校生の基礎学力の定着に向けた学習改善のための研究開発事業=二〇〇
高校基礎学力テスト(仮称)の導入に向けて、学習指導体制や教材開発などとともに、生徒の基礎学力の定着度等を把握して指導改善に生かすためのテスト手法などに関する研究開発を行う。
▽理数教育の充実のための総合的な支援等=二、三六七
観察・実験にかかる理科設備の充実を図るとともに、教員にとって負担の大きい実験の準備調整などの業務を軽減し、観察・実験の指導に注力できる体制を整備する。
▽現代的課題に対応した教育の充実=一一八
現代的な課題に対応した教育を充実するため、環境教育、社会参加などに関する教育の充実に関する取組を実施する。
◆道徳教育の充実=一、五〇八(一〇三・五%)
二十七年三月に、道徳教育にかかる学習指導要領等の一部改正を行い、これまでの道徳の時間を教育課程上、「特別の教科道徳」と新たに位置付けるとともに、いじめの問題への対応の充実や発達の段階をより一層踏まえた体系的なものとする観点からの内容の改善、問題解決的な学習を取り入れるなどの指導方法の工夫を図ることなどを示した。
改正は、道徳教育について「考える道徳」、「議論する道徳」へと質的に転換を図るものであり、これらを踏まえた道徳の指導が着実に実施されるよう、道徳教育用教材『私たちの道徳』を引き続き配布するとともに、改正学習指導要領の趣旨を生かした効果的な指導を行うため研究協議会の開催などを通じた教員の指導力向上を図る。
さらに、「親子道徳の日」といった学校・家庭・地域の連携による道徳教育の取組の支援を行う。
▼道徳教育の抜本的改善・充実=一、五〇八
▽『私たちの道徳』を全国の小・中学生(小一・小三・小五・中一)に配布
▽映像資料の作成および先進事例のアーカイブの整備(新規)
「特別の教科道徳」の趣旨やねらいを踏まえた効果的な指導方法などについて映像資料を作成する。また、それらを含め、現在、各学校などで取り組まれている好事例や優れた教材を収集・集約・発信するための機能を有した「アーカイブセンター」を構築する。
▽道徳教育の抜本的改善・充実にかかる支援
改訂学習指導要領を踏まえた効果的な指導方法などにかかる研究協議会を開催するとともに、各地域の特色を生かした道徳教育を推進するため、外部講師の活用や、郷土の伝統文化や偉人などを取り上げた地域教材の作成、「親子道徳の日」といった学校・家庭・地域との連携による取組などを支援する。
◆全国的な学力調査の実施五、七四二(九七・五%)
義務教育の機会均等とその水準の維持向上の観点から、全国的な児童生徒の学力や学習状況を把握・分析し、教育施策の成果と課題を検証し、その改善を図るとともに、学校における児童生徒への教育指導の充実や学習状況の改善などに役立て、さらに、そのような取組を通じた教育に関する継続的な検証改善サイクルを確立するため、全国的な学力調査を実施する。
▽全国的な学力調査の実施=五、七四二
二十八年度調査として、小六、中三を対象に、国語、算数・数学を対象教科とした悉皆調査と、経年変化分析調査を行う。また、二十九年度調査として、国語、算数・数学を対象教科とした悉皆調査を実施するための準備を行う。
◆いじめ・不登校対策等の推進=六、一七四(一二四・八%)
教育再生実行会議(第一次、第五次提言)や「いじめ防止対策推進法」、「いじめの防止等のための基本的な方針」を踏まえ、いじめの未然防止、早期発見・早期対応や教育相談体制の整備およびインターネットを通じて行われるいじめへの対応、また、子どもの貧困対策に関する大綱を踏まえた貧困を背景とした生徒指導上の課題への対応、「チーム学校」の議論を踏まえた専門人材の配置拡充、さらに「不登校児童生徒への支援にかかる中間報告」を踏まえた不登校対応のため、「いじめ対策等総合推進事業」を拡充し、地方公共団体などにおけるいじめ問題等への対応を支援する。
▼いじめ対策等総合推進事業=六、一七四
▽外部専門家を活用した教育相談体制の整備・関係機関との連携強化等=五、九七四
①スクールカウンセラーの配置拡充(補助率1/3、学校等支援)
・全公立中学校に対するスクールカウンセラーの配置に加え、生徒指導上、大きな課題を抱える公立中学校などにおいてスクールカウンセラーによる週五日相談体制を実施し、常時生徒が相談でき、教職員との連携が強化できる体制を構築(二〇〇校)。
・公立小学校の通常配置に加え、小中連携型配置の拡充による公立小・中学校の相談体制の連携促進(三〇〇校→三、一〇〇校)。
・貧困対策のための重点加配(六〇〇校→一、二〇〇校)
・教育支援センター(適応指導教室)の機能強化など、不登校支援のための配置(新規)=一、一四七ヵ所
・連絡協議会の開催等を通じた質向上の取組の支援
※支援が必要な学校に弾力的に派遣できるよう、地域の実情に応じ、教育委員会への配置方式も推進
②スクールソーシャルワーカーの配置拡充(補助率1/3、学校等支援)
・スクールソーシャルワーカー配置の増(二、二四七人→三、〇四七人)
福祉の専門家であるスクールソーシャルワーカーを必要なすべての学校で活用できるよう今後段階的に配置を拡充(小・中学校二、二〇〇人→三、〇〇〇人、高校四七人)
・貧困対策のための重点加配(六〇〇人→一、二〇〇人)
・スーパーバイザー(四七人)の配置(新規)=連絡協議会の開催・研修を通じた質向上の取組の支援
③二十四時間子どもSOSダイヤル(学校等支援)
・いじめ等を含む子どものSOSを受け止めるためフリーダイヤル化
④幅広い外部専門家を活用していじめ問題などの解決に向けて調整、支援する取組の促進等(自治体支援)
・第三者的立場から調整・解決する取組(一三四地域)、外部専門家を活用して学校を支援する取組(一三四地域)、インターネットを通じたいじめ問題等に対応するための学校ネットパトロール等(一〇地域)への支援(補助率1/3)
・重大事態等発生時の指導助言体制の強化(新規)=現状調査や現地支援を行うための職員を派遣
▽いじめ対策等生徒指導推進事業=一九〇
①教育支援センター(適応指導教室)の整備促進等の不登校支援に関する調査研究(新規)=アウトリーチ型支援や、官民共営型教育支援センターの在り方などに関する調査研究を実施
②いじめ、自殺、貧困などに対する効果的な取組に関する調査研究
③脳科学・精神医学・心理学などに関する研究と学校教育の連携による調査研究
《関連施策》
▽教職員定数の増=いじめ・不登校等への対応―一九〇人
▽道徳教育の抜本的改善・充実
▽教員研修の充実=教員研修センターによるいじめ問題に関する指導者養成
・教員研修センターにおいて、いじめの情報共有や組織的対応を柱とした指導者養成研修を実施
※緊急スクールカウンセラー等活用事業=二、七一〇(参考・復興特別会計)
被災した幼児児童生徒・教職員などの心のケアや、教職員・保護者等への助言・援助、学校教育活動の復興支援、福祉関係機関との連携調整など様々な課題に対応するため、スクールカウンセラーなどを活用する経費を全額国庫補助で支援(従来の全額国費の委託方式を改め、新たな全額国庫補助の事業を創設)
◆子どもの体験活動の推進=四六七
農山漁村などにおける様々な体験活動を通じ、児童生徒の豊かな人間性や社会性を育み、自己有用感を高め、将来のキャリアへの意欲を喚起する。
「子ども農山漁村交流プロジェクト」として総務省、文部科学省、農林水産省が連携して事業を実施。また、社会との関係の中で自己実現を図れるよう、自然体験など多様な体験活動の機会を充実させるための取組や青少年の体験活動を推進する。
▽青少年の体験活動の推進=二五四
・体験活動推進プロジェクト等の充実
・青少年の国際交流の推進
◆幼児教育の振興=四九、三二一(一〇七・二%)
幼児期の教育が生涯にわたる人格形成の基礎を培う重要なものであることに鑑み、幼児教育の段階的無償化に向けた取組を推進するとともに、幼児教育の質の向上および環境整備を促進することによって幼児教育の振興を図る。
▼幼児教育の段階的無償化に向けた取組の推進(事項要求)=三二、三四一―子ども・子育て支援新制度移行見込み分を含む
幼児教育無償化に関する関係閣僚・与党実務者連絡会議(二十七年七月二十二日開催)で取りまとめられた方針などを踏まえ、「環境整備」と「財源確保」を図りつつ、段階的に無償化に向けた取組を進めることとし、その対象範囲や内容などについては予算編成過程において検討することとされているため、事項要求とする。
▼幼児教育の質の向上
▽幼児教育の質向上推進プラン=二四四
・幼児教育の推進体制構築事業(新規)
地域の幼児教育の質の向上を図るため、地域の幼児教育の拠点となる幼児教育センターの設置や、幼稚園・保育所・認定こども園などを巡回して指導助言等を行う「幼児教育アドバイザー」の育成・配置など、自治体における幼児教育の推進体制の検討・整備を行う。
・幼児期の教育内容など深化・充実調査研究(新規)
幼児教育にかかる教職員の研修などをはじめとした資質向上、幼児教育にふさわしい評価の在り方の検討などに関する調査研究を実施する。
▽幼稚園教育要領の改訂(新規)=一五
中央教育審議会における審議を踏まえ、幼稚園教育要領の改訂や解説書の作成などを着実に実施する。
▽ECEC Network事業への参加(新規)=三九
OECDにおいて計画されている幼児教育・保育の従事者に関する調査、幼保小接続に関する調査、幼児教育・保育の学習効果に関する調査に参加し、幼児教育の質の向上を図るための政策立案に資するデータを収集する。
▼幼児教育の環境整備の充実
▽認定こども園等への財政支援=一四、五〇九
認定こども園の設置・促進を図るため、認定こども園の新設・園舎の耐震化に必要な施設整備費を支援するとともに、幼稚園教諭免許と保育士資格の併有促進や、研修などの実施費用を支援する。
▽私立幼稚園の施設整備の充実=二、一七三
緊急の課題となっている耐震化に取り組むとともに、学校法人立幼稚園などの施設のアスベスト対策などに要する経費の一部を補助することによって幼稚園の環境整備を図る。
◆特別支援教育の充実=一六、三五五(一一二・六%)
インクルーシブ教育システム構築のための特別支援教育の推進について、障害のある児童生徒などの自立と社会参加の加速化に向けた取組の充実を図り、障害のある児童生徒等が十分な教育を受けられる環境を構築する。
▼インクルーシブ教育システムの推進(新規)=一、五二九
◇インクルーシブ教育システム推進事業費補助(新規)
インクルーシブ教育システムの推進に向けた取組として、「都道府県等が特別支援教育専門家等(早期支援コーディネーター、合理的配慮協力員、外部専門家、看護師)の配置」「連絡協議会および研修による特別支援教育の体制整備」をする場合に要する経費の一部を補助する(補助率1/3)。
▽早期支援コーディネーター約一四〇人
▽合理的配慮協力員約三五〇人
▽外部専門家約四三〇人=理学療法士、作業療法士、言語聴覚士等
▽看護師約一、四六〇人
▽体制整備補助約三五〇地域
◇インクルーシブ教育システム推進センターの設置(新規)
独立行政法人国立特別支援教育総合研究所に「インクルーシブ教育システム推進センター」(仮称)を設置し、インクルーシブ教育システム関連研究(地域実践研究事業)、インクルーシブ教育システムデータベースの充実・情報発信、国際情報集積発信事業を統合的に行う(独立行政法人国立特別支援教育総合研究所運営費交付金)。
▼特別支援教育に関する教職員等の資質向上事業=二一六
特別支援教育を担当する教員の専門性の向上を図るため、特別支援学校教員などに対する専門的な研修の実施や特別支援学校教諭免許状取得に資する取組を実施する。
▽指導者養成講習会・自立教科等担当教員講習会の実施(拡充)五二ヵ所
▼発達障害の可能性のある児童生徒等に対する支援事業=六三五
▽発達障害の可能性のある児童生徒に対する放課後等福祉連携支援事業(新規)=二四ヵ所
小・中・高校等に在籍する発達障害の可能性のある児童生徒に対する学齢期などにおける支援に当たって、厚生労働省と連携しつつ、学校と放課後などデイサービス事業者等の福祉機関との連携支援、支援内容の共有方法についての調査研究を行う。
▽発達障害に関する通級による指導担当教員等専門性充実事業(新規)=一二ヵ所
教育委員会における発達障害にかかる通級による指導の担当教員に対する研修体制を構築するとともに、必要な指導方法について医療関係機関等と連携しつつ研究を行う。
▽発達障害の可能性のある児童生徒に対する早期支援研究事業=四五ヵ所・発達障害支援アドバイザー約八〇人
▽発達障害の可能性のある児童生徒等の系統性のある支援研究事業=一五ヵ所・学校間連携コーディネーター約四五人
▽発達障害に関する教職員育成プログラム開発事業=六大学
▼特別支援教育就学奨励費負担等=一二、九〇九
特別支援学校および特別支援学級などへの就学の特殊事情を踏まえ、これらの学校に就学する障害のある児童生徒等の保護者の経済的負担を軽減するため、「特別支援学校への就学奨励に関する法律」等に基づき、通学費、学用品費などの就学に必要な経費を援助する。
▼教科書デジタルデータを活用した拡大教科書、音声教材等普及促進プロジェクト=一四六
発達障害や視覚障害等のある児童生徒が十分な教育を受けられる環境を整備するため、教科書デジタルデータを活用した音声教材などに関する効率的な製作方法や高校等における拡大教科書の普及促進などについての実践的な調査研究等を実施する。
《関連施策》
▽教職員定数の増(特別支援教育の充実三〇〇人)
▽学校施設整備(特別支援学校の教室不足解消のための補助、公立学校のバリアフリー化)
◆キャリア教育・職業教育の充実=八七五(二四四・四%)
小学校からの起業体験や中学校の職場体験活動、高校におけるインターンシップなどを促進するとともに、専門高校(専攻科を含む)において、社会の第一線で活躍できる専門的職業人を育成する。また、大学などにおけるキャリア教育の望ましい在り方に関する委託調査などを行う。
さらに、「専修学校版デュアル教育」を開発し、実効的・組織的な産学協同による教育体制を構築するとともに、引き続き「職業実践専門課程」にかかる取組を推進し、専修学校全体の質保証・向上を図る。
▼将来の在り方・生き方を主体的に考えられる若者を育むキャリア教育推進事業=四一
▽小・中学校等における起業体験推進事業(新規)
小・中学校において起業体験をサポートする外部講師と連携し、学校が自立して起業体験を行うモデルを構築
▽キャリア教育の普及・啓発
▽子どもと社会の架け橋となるポータルサイト整備事業
▼地域を担う人材育成のためのキャリアプランニング推進事業(学校を核とした地域力強化プランの一部)=一二(補助率1/3)―二一人
地元就職につなげるキャリアプランニングを推進する「キャリアプランニングスーパーバイザー」を配置し、地域を担う人材育成・就労支援を促進することによって、地域の活性化につなげる。
▼スーパー・プロフェッショナル・ハイスクール=二三六―指定校数一六校→三〇校
高度な知識・技能を身に付けた専門的職業人を育成するため、専攻科を含めた五年一貫のカリキュラムの研究や大学・研究機関等との連携など先進的な卓越した取組を行う専門高校を指定して調査研究を実施する。
▼大学等におけるキャリア教育推進のための委託事業(新規)=一〇〇
大学等におけるキャリア教育に関する各種業務の効率化や専門人材の育成の在り方など、望ましいキャリア教育の在り方に関する委託調査を行い、その結果を各大学等における好事例や今後の課題等も含めて広く公表・普及することによって、より有効なキャリア教育の推進を図る。
( 2015-10-07付)