27年度教育課程編成・実施状況―文科省まとめ 高校の週当たり授業時数 30~32単位時間が最多( 2016-03-16付)
文部科学省は、二十七年度公立高校における教育課程の編成・実施状況調査の結果を取りまとめた。
調査は、高校教育に関する政策の企画、立案等のために行っており、前回は二十五年度に実施。全国すべての公立高校、中等教育学校後期課程の二十七年度計画(一部二十六年度実績を含む)について、都道府県・指定都市教育委員会を通して昨年九~十一月に調査を実施した。
二十七年度入学者に卒業までに修得させる単位数について、学習指導要領に定める最低基準の七十四単位を超えて設定している全日制課程の学校の割合は、普通科で七五・五%(前回調査七五・九%)、専門学科で八〇・〇%(同七九・七%)、総合学科で四二・六%(同四四・一%)だった。
また、卒業までに履修させる単位数について、普通科の九八・四%(前回調査九八・六%)、専門学科の九八・五%(同九九・三%)、総合学科の九一・五%(同九三・九%)が学習指導要領に定める最低基準の七十四単位を超えて設定している。
二十七年度入学者の週当たりの授業時数は、三十~三十二単位時間と設定している学科の割合が最も高く、全日制課程の普通科で六九・二%(前回調査六九・二%)、専門学科で八〇・九%(同八二・四%)、総合学科で八三・六%(同八七・五%)。
一方、三十三時間以上の学科の割合は、全日制課程の普通科が二五・六%(前回調査二六・一%)、専門学科が八・五%(同九・二%)、総合学科が六・六%(同五・四%)だった。
二十六年度における義務教育段階での学習内容の確実な定着を図るための指導について、必履修教科・科目の「標準単位数を超えて増加して配当」している学校が多かった。具体的な教科としては、国語、数学、外国語の割合が比較的高く、全日制普通科では、国語が一六・四%、数学が一五・〇%、外国語が一九・一%となっている。
個に応じた指導として、少人数指導を実施する学校の割合は、全日制では普通科で九二・七%、専門学科で八八・八%、総合学科で九五・八%、定時制では普通科で五八・〇%、専門学科で七六・三%、総合学科で八〇・六%。チーム・ティーチング(TT)は、全日制では普通科七五・八%、専門学科八〇・一%、総合学科八九・九%、定時制では普通科六六・八%、専門学科八二・七%、総合学科八三・三%。
また、少人数指導、TTの実施内容は、補充的な学習を取り入れた指導を行っている学校の割合が比較的高い。
アクティブ・ラーニングの視点からの授業改善に向けた授業研究、校内研修等の取組状況について、全日制では普通科四三・九%、専門学科三一・五%、総合学科四〇・二%、定時制では普通科二一・三%、専門学科一八・三%、総合学科の四一・七%が「実施している」と回答。
カリキュラム・マネジメントの確立に向けた授業研究、校内研修等の取組状況について「実施している」学校は、全日制では普通科一九・〇%、専門学科一五・一%、総合学科二二・九%、定時制では普通科一四・九%、専門学科一一・九%、総合学科一九・四%だった。
( 2016-03-16付)