文化審議会が文科大臣に答申 本道分は旧藤澤家など 有形文化財建造物の登録2件( 2016-07-19付)
旧藤澤家住宅(函館市教委提供)
国の文化審議会(馬渕明子会長)は十五日、登録有形文化財(建造物)の登録を文部科学大臣に答申した。本道関係では、旧藤澤家住宅主屋(函館市)と函館YWCA会館(函館市)を挙げた。道内の登録件数は、今回の二件を含め百四十一件となる。
本道分二件は、いずれも、建設後五十年を経過し、登録基準の「国土の歴史的景観に寄与しているもの」に該当することから、今回の答申となった。
旧藤澤家住宅主屋(函館市)は、昭和九年建築、昭和五十三年・平成二十七年改修。
西面する木造一部二階建て。中庭を囲むコの字型平面で、北東には上質の十畳の座敷がある。正面外壁は、簓子付下見板張で切妻破風付玄関を備える。
和風意匠を基調とする建物で、昭和九年の函館大火後、郊外に展開した新興住宅地に建つ住宅建築の好例となっている。
函館YWCA会館(函館市)は、昭和三年ごろ建築、三十年改修。
もとは専用住宅として建てられたもの。木造一部二階建て鋼板葺。非対称な外観をもち、外壁は妻面上部に柱型や格子状の装飾を見せてアクセントとするほかは、下見板張としている。正面玄関庇は、緩い照り起こりの曲線をみせる。
昭和前期に建設された郊外住宅の趣を示している。
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函館YWCA会館(函館市教委提供)
( 2016-07-19付)